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Bob Florence Limited Edition
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"Serendipity 18" MAMA Records MMF-1025
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ここ数年絶好調なのがこの The Bob Florence Limited Edition です。そんな中でどれか一枚選ぶのは難作業ですが、本人に選択してもらえば、最新作のこのアルバムを必ず選ぶことでしょう(ミュージシャンは常に一番新しいのを選ぶものです)。彼のアレンジ手法は、ちいさなモチーフを徐々に膨らまして行くやり方で、どちらかと言えばクラシック音楽に近いもので、Bill Holman の手法に近いものです。全7曲中5曲がオリジナルで、いずれも甲乙付けがたい出来上がりです。
メンバーもスター・プレィヤーはいないものの実力者揃いですが、アルト、ソプラノ、クラリネット、フルートを持ち替えて大活躍する今年65歳になる Don Shelton のソロがとても新鮮です(彼は Vocalist として Singers Unlimited や The Hi-Lo's で大活躍していました)。また George Graham のリードする Trumpet 陣は強力で、完璧なアンサンブルを構成し、Contra Alto Clarinet まで使ったサックス・セクションは、豊富なカラーでサウンドに彩りを添えています。けっしてはでなアルバムではありませんが、聞けば聞くほど新しい発見がある奥が深いアルバムです。(1999/1/23) |
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Arturo Sandoval
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"Hot House" Encoded Music N2K-10023
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| キューバ出身のトランペッター Arturo Sandoval は、ビ・バップなソロと、超ハイ・ノート・ヒッターとして有名ですが、今度ごきげんなラテン・ビッグバンドのアルバムを出しました。と言っても正確には、各ホーン・セクション共2人ずつが重ねて録音してビッグバンド編成に仕上げています。したがってアンサンブルは、よりぴったりと息があっていて?見事な出来上がりです。また曲によっては Michael Brecker (ts) や Patti Austin (vo) 等のゲストが加わり、素晴らしいソロを展開しています。しかしなんといっても、このアルバムの最大の魅力は、彼自身のはち切れるように良く鳴るトランペットを中心とした歯切れの良いアンサンブルとソロ、そして甘く哀愁を漂わせる曲々です。1曲目のスピード感、2曲目の心にしみ込むメロディー、3曲めのスタンダード・ジャズのラテン・バージョン、4曲めでのスペイン語で唄うPatti Austin のヴォーカル、5曲目のこれぞサルサ、・・・・・・ああ! 冬には、このアルバムの中身の濃さと熱さがピッタリです。(1998/12/20) |
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Matt Catingub
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"Gershwin 100" Concord Records CCD-4797-2
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Matt Catingub の新譜がやっと出ました。友人からの情報によれば、彼は4年前に、Toni Tennille(70年代に「キャプテン・アンド・テニール」という人気デュオで大活躍したテニール)のジャズ・アルバム「Things Are Swingin'」Purebred PBD 2001 に、アレンジャーと自身のビッグバンドで参加し、その後、彼女と全米各地をツアーしていた為、ここ数年ビッグバンドでの活動は、ほとんどしてなかったようです。
このガーシュイン生誕100年を記念して、ガーシュインの曲ばかりで構成されたアルバムは、ほんとうに久し振りで、相変わらず底抜けにハッピーなビッグバンド・ジャズでいっぱいです。彼のアルト・サックスの活きの良さは相変わらずですが、特に今回は全15曲中10曲で、彼自身の唄と多重録音によるフォー・フレッシュメンばりのコーラスがフィーチュアされているのが少々異色です。
したがって今までの彼のアルバムのように、同時に出版される楽譜を購入し、同じ譜面を演奏するという楽しみは難しいと思われます。 そんなことはともかく、このアルバムには、ビッグバンド・ジャズの伝統と新しいアイデアが程よくブレンドして、熟成した香りが満ちあふれています。(1998/5/17) |
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Peter Herbolzheimer & RC & B
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"Peter Herbolzheimer & RC & B" Koala Records P25/IRS 970.345
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Peter Herbolzheimer はドイツで活躍する作曲家兼バンド・リーダー兼アレンジャー兼ベース・トロンボーン・プレーヤーです。彼は既に20枚以上のリーダー・アルバムをリリースしている他、クラーク・テリーを始め多くのプレーヤーのアルバムにアレンジャーとして参加し、その実力は世界中に認められています。
彼は、ヨーロッパによくある前衛的な作風ではなく、オーソドックスのなかに、数々の新鮮なアイデアとサウンドをバランス良くちりばめた、非常に音楽的にレベルの高い作品を特徴としています。ごく最近発売された「Colors Of A Band」と言う素晴らしいアルバムもあるのですが、今回ご紹介するのは1990〜91に録音されたアルバムで、Charlie Mariano(as) と David Friedman(marimba/vibes) をゲストに迎え、各々2曲ずつフィーチュアしています。
全11曲の中でも特に、彼等の参加した4曲は抜群の出来です。それぞれの曲には独特な匂いがあり、一度聞いた後、すぐまた聞いてみたい魅力があります。また彼自身のオリジナル曲も、それぞれに確固たる主張があり、充分に変化に富んでいます。また各プレーヤーは大変な実力者揃いで、広い音域とカラフルなサウンドを、見事なまでに演奏しきっています。
彼のアルバムは、どれ一つとして失敗作がありませんが、僕はまず、この一枚を推薦します。(1998/4/30) |
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Manhattan School of Music Jazz Orchstra
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"Salutes the Arrangers : Then and Now" Sea Breeze VISTA SB-4514
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アメリカ西海岸のSea Breeze Jazzといえば、ビッグ・バンド・アルバムを(それも超有名バンドから全く無名の自主製作盤まで)毎月数枚をコンスタントを出す、かなりマニアックなレーベルとして既に有名ですが、同社の別レーベル Sea Breeze VISTAも、全米各地の学生ビッグ・バンドのアルバムを、かなり発売しているレーベルとして段々知られてきました。今月ご紹介するアルバムは、そんな学生ビッグ・バンド・アルバムのなかでは、完成度の抜群に高い、アマ、プロ関係なく自信を持って推薦できる一枚です。
ニューヨークのマンハッタン音楽院 (MSM) の出身者は、世界中各地のあらゆる音楽界で多数活躍していますが、ジャズ科も近年大変充実しており、特に教授陣にはニューヨーク近辺で活躍中の Bobby Watson, Bob Mintzer(sax), Lewis Soloff(tp), Steve Turre(tb), Harvie Swartz(b)等、現役有名プレーヤーが多数揃っています。
そんな MSM の学生バンドが3年前の95年4月に録音したのが、「Salutes the Arranger: Then and Now」と題したこのアルバムです。全12曲は1920年代の Don Redman の作品から、Duke Ellington の46年の2曲、Count Basie Orch. が録音したBilly Byers 編曲の「The Second Time Around」、さらに Thad Jones や Bob Brookmeyer の作品から鬼才 Jim McNeely や現役教授陣のオリジナルまで、変化に富んだというか、一見全くバラバラの感じすらするが、どっこい、学生達の見事なまでのテクニック、トーン、唄心、個性、感性等がしっかりとまとめあげ、稀に見る充実したビッグ・バンド・アルバムに仕上げています。特に感心したのは各ソリスト達で、旧い作品に於いても、その曲のフィーリングを十分に掴んだうえで、若々しい自分達の個性をしっかりと主張しており、それはコンテンポラリーな作品でもごく自然に表現されています。更にアンサンブルのサウンドには、自分達の演奏を楽しむ余裕すら感じられます。数ある同レーベルの中では、抜きん出たレベルの高いアルバムといえます。もし店頭で見つけたら、是非買って損のない一枚です。
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なお、同レーベルからMatt Catingubをリーダーとして迎えて、1987年に録音されたNew Zealand Youth Jazz Orchestra の「In The Land Of The Long White Cloud」というアルバムも出ています。これも、若さと音楽性が見事にマッチした、感動させられるアルバムです。このバンドは、ニュージーランド政府やテレビ、ラジオ局がスポンサーになり、毎年ニュージーランド各地から選抜された若者達によって構成され、数回のパフォーマンスを行っているようです。日本にもこんなスポンサーが現れるといいですね。(1998/3/15) |
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